aruto's diary

Since 2003

賛否両論というか否が多かった FF13 を実際にクリアするまでプレイしてみた

というわけで FINAL FANTASY XIII を(けっこう前に)クリアしたのでレビューというか感想!
ファルシのルシがコクーンでパージ!ネットでは色々言われているゲームですね!
ストーリー上のネタバレはありません。

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FF13 みんな大好きサンレス水郷

  • 意外と楽しめはした

ネット上でよくネタにされて、酷い評価もよく聞いたゲームなのですが、実際プレイしてみると……結構楽しめました。
ですがクリアし終わった後の感想が「面白かったなあ」じゃなくて「なんだこのゲームは……」でした。

  • 意味不明なストーリー

ストーリーは難解です。なんとなく今やってる事は分かるけど、それ以上の意味がよくわからない。「なんでこんな事態になってるの?」となりがち。これは用語の問題だけじゃないと思う。
よくネタにされる「ファルシのルシがコクーンでパージ」という一見意味不明な言葉、これはゲームプレイすれば分かるのですが、単語を理解していてもストーリーは理解できない。

一方ムービー・カットシーンのデキは凄くて「やってる事の意味はよくわからんが、迫力は凄い。なんか凄い」みたいな感じになります。結果的に、体験上はストーリーがカラッポなアクション映画見てるのに近い(わからないので、体験上は無いのとあまり変わらない)。

カットシーンを見ている時間がとても長いゲームなので、ストーリーが意味不明なのは辛い。でも、デキいいんですよ。FF14 のカットシーンに見慣れてると特に「ああ凄い。ドラマ見てるみたいだあ……」となります ( MMO と比較すりゃそりゃあね )。

でもストーリーの意味はよくわかんないんですよ!!凄いんだけどよく分からない!!

  • 11 章から本編がはじまる

よく一本道ゲーと言われてますが、実際 10 章まではフィールドが全部一本道です。フィールドというより感覚的にはダンジョンです。単に「前に進んだら敵が出てきて倒す、そのうちカットシーンがはじまって次へ」の繰り返しです。「これは面クリア型 RPG です」と言われたら納得する。

11章から別ゲーです。というかここから本番で、10 章までは長い長いチュートリアル、とよく言われています。

広大なフィールドを自由に探索したり、宝を探したり、ミッション ( いわゆるサブクエスト ) をこなしたり、といった RPG の面白い部分がやっと始まります。

所々にその時点では絶対倒せないような敵もいたり(見た目が超巨大なので「こいつと戦ったらヤバい」事は分かる)して、自由度の高さもあいまって「これゼノブレイドだ!」という印象を持ちます。
いやあ 11 章は本当に面白い。プレイ時間も 10 章までのプレイ時間より 11 章以降のプレイ時間のほうが長いレベルで、「本編は 11 章から」というのは正しい。マップが広いだけでなく、フリーミッションの数も多く、成長やパーティ編成の自由度も広がり、一気に楽しくなります。

ただその本編に至るまでの、単調で意味不明で退屈なチュートリアルが 10 ~ 20 時間と長く、これが苦痛。

  • バトルは面白い

FF13 は、「クリスタリウム」を使ってキャラクタを成長させて、バトルメンバーを選んでオプティマ ( バトル中にできる事の組み合わせ ) を決め、戦闘中は事前に編成したオプティマを状況に合わせて切り替えて戦います。
たとえば「総攻撃をしかけるオプティマ」「防御に徹するオプティマ」「味方を強化し敵を弱体化するオプティマ」のようなものをプレイヤーが自由に作り、戦闘中は状況を見ながら切り替えるところが、FF13 のバトルにおけるプレイヤースキルの差が出るポイントになります。

バトルはとてもスピーディで、オプティマをうまく使えば 99999 ダメージを連発できたりと、「うまくやる余地」があり「爽快感」もある。かつオートで戦ってくれる部分もあり、弱い敵ならボタン連打で倒せるので面倒くささも感じない。

FF13 のバトルはとても完成度が高く、面白い!
シリーズの中でもバトルに関してはよくできているほうだと思います。

  • グラフィックは、本当に 10 年以上前のゲームなのかと思ってしまうレベル

2020 年のゲームと比較しても引けを取っていない、とても高いクオリティ。むしろ 2020 年時点でもハイクオリティだと感じるレベル!
まあプレイしたのは PC 版なので厳密には 10 年前じゃないのですが…… ( PC 版は 2014 年発売 )。
カットシーンのキャラクタの表情の変化はとてもリアルで、キャラ造形の良さ、キャラクタの動きなどは明らかに FF14 以上です ( まあオフゲと比較されるとグラフィックでネトゲに勝ち目はないんですけども……ネトゲは 1 画面に数百人のキャラを同時に出す必要があるからクオリティが犠牲になる )。

  • 評価が難しい

ほんとよくこんな物作ったなあと驚愕してしまうほどクオリティが高く作り込まれているゲーム。FF ナンバリングなだけに、力入れて作られてる……とひしひしと感じます。
それだけに、10 章までの一本道でつまらないマップと、難解すぎてよく分からないストーリーがもったいない。

11 章からは面白いので以後ずっと楽しくプレイできると思いきや、そもそもストーリーが意味不明なので、エンディング見たあと頭に全力で「???」が浮かんでくる。意味が分からないので感動もない。気がついたらスタッフロールだったんだけど、結局何がどうなったんだろう。

ストーリーが壊滅的にダメで、全部を台無しにしてしまっている気がするが、11 章の探索とミッションは面白いので評価に悩む。「面白い or 面白くない どっち?」と聞かれるととても悩むゲーム。

グラフィックの作り込みや音楽、バトルなど、部分部分は異様にデキが良い。もう「デキが良い」という言葉で表現できないクオリティ。特にグラフィックは手放しで褒められるし、グラフィック&ムービーのクオリティを体感するためだけにプレイしてもいい。ただストーリーが意味不明でお勧めしづらい。
カットシーンを見ている時間がとても長いゲームなだけに、カットシーンのストーリーが意味不明というのは痛すぎる。

  • 総評

グラフィックは本当に素晴らしい。カットシーンもグラフィックは素晴らしい。
たとえば XIII の 8 年前に発売された FFX と比べると、カットシーンで FFX は ( HD Remaster でも ) 表情がずっと硬いのでマネキンが動いているようだったが、XIII はキャラクタの表情も豊かになり、生き生きしており、本当に映画を見ている感じになる。
ただストーリーが難解で何やっているか理解できないので、「綺麗なグラフィックをただ眺めているだけ」になりがち。

途中から超面白いフィールド探索型 RPG が始まるが、そこに至るまでの長いチュートリアルが苦痛。
バトルは面白いんだけど、〆となるエンディングがこれまた意味がわからないので、プレイ後に「面白かった」という感想にならない。意味不明なカットシーンが続くだけで、「?」が先に来る。結果、感動が出てこない。

グラフィックは是非一度見ておくべきだと思うレベルで、そのためだけにプレイしてもいいが、セールの時でいいと思う ( タイミング良ければ Steam で 800 円くらいで買えると思います。PC 版のほうが快適に遊べるしグラフィックも綺麗です。お勧め )。
10 章までの長いチュートリアルを我慢できるかどうかでかなり評価が変わります。


ちなみに LRFF13 ( ライトニングリターンズ FF13、FF13-3 ) は超お勧め。
ストーリーは FF13 ほどではないにしろちょっとアレなのですが、FF13 と違ってカットシーンを見るのがメインのゲームではないので、あまり気になりません。オープンワールド型 RPG としては FF15 よりずっと完成度が高いと思います。おもしろいよ!