aruto's diary

Since 2003

ディレクターが延命だけを考えた結果、虚無ゲーと化したFF11

言いたいことタイトルに全部まとめました。
……書くことがなくなったな!?

(って色々書いてたらめちゃくちゃ長くなった)


  • 今年はアップデート内容が薄いです宣言

以前 ( 2015 年末頃 ) から 6 人という驚異の少人数で運営していた FF11 チームですが、昨年度からさらに人数が減ることになりました。
それに伴い、ちょいちょい追加されていたコンテンツもいよいよ追加されなくなり、2024 年の年始の挨拶で以下のような発表がされました。
(昨年追加されたものは、エンブリオの続きなど、以前から作っていた物のストック放出がメイン)

昨年5月に表明したように、ゲームアップデートはおもに運用メンテナンスを目的とした最小限の内容となります。
新たなコンテンツが毎年入ってきていたこれまでに比べると、かなり変化が少ない状況となりますが、その分しっかりとメンテナンスを行い、ファイナルファンタジーXIを長く遊べるよう注力してまいります。
http://www.playonline.com/pcd/topics/ff11/detail/21085/detail.html

ゲームアップデートはおもに運用メンテナンスを目的とした最小限の内容!!
従来 ( 6 人体制だった頃 ) も、コンテンツの追加は稀にしかなく、それもリソース使い回しを多用(例えばマップやグラフィックは全部使い回し)しなんとかやっている感じでしたが、ついに「アップデートはメンテナンスを目的とした最小限」になると宣言されてしまいました。
アップデートはゼロではないようですが、従来より数段少なくなる事は間違いないようです。

ただでさえ少なかったアップデート内容が、これまでより数段少なくなる!!

これだけでもオンラインゲームとしてプレイを継続する意味は薄れるのですが……

  • ユーザーのプレイスタイルの変化についていけてない FF11

FF14 吉田 PD の「やることがなくなったら休止してくれていい」という発言が現在のオンラインゲームの状況をよく表しているのですが、現代のプレイヤーは、オンラインゲームを「新規実装されたコンテンツをプレイするためにログインして、終わったらログインしなくなる」というスタイルで接している事が多いです。

「ネトゲの世界に住み着いて、毎日寝食忘れてやりこむ」人は、もはや多数派ではないのです ( ※ FF11 のサービス開始当初は多数派だった )


現代はエンタメの数・種類ともに多く、ユーザーは一つのゲームに 20 年前ほどの時間を割けなくなっています。
(おそらく今 FF11 しかやらないというプレイヤーは相当な少数派で、原神とか、ウマ娘とか、グラブルリリンクとか、格ゲーとか、色んなゲームと両立しているんじゃないでしょうか)

もちろん、20 年前のような「FF11 のために仕事を辞めて一日中プレイする」ような事も無理です。
今の FF11 プレイヤーは家庭持っている人も増えていますし……サービス開始から 22 年ですからね。


なのに、今の FF11 はプレイヤーを「卒業させない」事に主眼を置いており、例えば新実装されたコンテンツでは、武器を作るために「同じコンテンツを数千回プレイしろ」とプレイヤーに要求していたり、
新実装されたマスターレベルでは「単調な狩り作業を数千時間続けないとレベルがカンストしない」仕様であったりと、とにかく「プレイヤーを卒業させない」事を目的としています。

その結果、プレイヤーは「そんなに時間かかるんじゃできないし、やる気もない」ということになり、「やる気しないので、やらない=コンテンツが存在しない事と同じ」となっています。

それは数字にも表れておりまして……。
2013 年の「アドゥリンの魔境」発売前、サーバ 1 つあたり毎日 3000 人超えていた同接人数は、数年前 1000 人程度に減少、今は 600 ~ 700 人程度、といったところです。
サーバによっては夜に 300 人程度しかいない所もあります。

  • 緩和ができれば起爆剤になりえるが……

オンラインゲームにおいて「緩和」は大きな盛り上がりを作れます。
2010 年のアビセア実装で FF11 が大きく賑わったのは、それまで死ぬほど時間がかかっていた「レベル上げの緩和」効果が大きいです。
(あと廃人しか取れなかった超高性能装備と同等以上の性能の装備が比較的簡単に取れるようになった、とかもありますね)

ドラクエ 10 でも、バージョン 2 で様々な緩和を入れた事でゲームは大いに盛り上がりました ( このゲームはこの時に緩和しすぎた事でその後色々ある訳ですが、それはまた別の話 )。

オンラインゲームは「入手が難しい最新装備の実装」と「以前は入手が難しかった装備の入手難易度緩和」がセットで行われる事が多いです。

「最新の装備入手は難しかったり手間がかかったりするが、ちょっと前のものは緩和が入って、あまり難しくもなく、手間もかからず入手できる」という感じです。

ざっくり言えば、
「アイテムレベル 100 装備の入手は難しいが、アイテムレベル 90 装備であれば入手が簡単」
なものが、数ヶ月後には
「アイテムレベル 110 装備の入手は難しいが、アイテムレベル 100 装備であれば入手が簡単」
に変わる感じです。
これの繰り返しです。

ガチ勢は努力して最新装備を入手し俺ツエーするのに対して、まったり勢はゆっくりと型落ち装備を入手し、それでも着実に強くなっていく感じです。

ただ今の FF11 は「上位装備を実装しない方針」であるため、上記のような方針が採れなくなっています。
上記で言う「まったり勢」を切り捨てざるを得ない状態です。


オンラインゲームでは、「努力して最新装備を入手して俺ツエーしたいユーザー」というのは実は一部で、
大半のユーザーは「型落ち装備をゆっくり入手していくまったり勢」です。
( FF14 の零式クリア者が、アチーブ公開している継続課金者のうち 2 割程度しかいない事からも分かるように…… )

「型落ち装備をゆっくり入手していく」事ができない事から、
「大半のユーザー」を切り捨てざるを得ないと判断され、切り捨てを実行しているのが FF11 です。

まあ、そりゃユーザーも減りますよね。

ちなみに上記の「努力して最新装備を入手し俺ツエーする」プレイヤーは、現状の FF11 においては、極めて少数派です。
理由はシンプルで、今さら FF11 で何やってもドヤれないからです(むしろ、そんなことをすると「なんで今さら FF11 でドヤってんの?」となり逆に恥ずかしい……)

FF14 だと高難易度コンテンツを世界で最初にクリアするとファミ通がインタビューしに来たりしますけど、今の FF11 のプレイヤーがどれだけ頑張ってもファミ通はインタビューしに来ませんので、FF11 のディレクターさんはそんな事に期待するだけ無駄です。

高難易度をクリアして、高性能装備を手に入れて、ドヤりたいプレイヤーは他のゲームに行ってます。

だから、いわゆるトップ層に向けた調整やコンテンツの実装をする意味は、昔と比べて相当薄れています。

(フォーラム大荒れでユーザーが激減していた伊藤時代もそうだけど、なぜかアビセア以降、松井さん以外の FF11 ディレクターは、トップ層をターゲットにした実装を最優先にしたがる。結果、ないがしろにされた大多数のユーザーが離れる事に繋がっている)

  • 開発は現在のユーザーの「空気感」を理解してほしい

今の FF11 で 6 人パーティって組むのめちゃくちゃ難しいんですよ。
今 6 人パーティを組む難易度って、昔のヴォイドウォッチで 18 人パーティを組む難易度と同じか、それより高いかもしれません。
開発は気軽に 6 人パーティコンテンツを実装してきますけど、いま 6 人パーティ組む難易度が相当高いことを理解してほしいです。
昔と比べて同接が数分の一になっているということは、それだけ人が集まりにくく、パーティが組みにくくなっているということです。

ゲーム内でも 6 人集めるためにシャウトで人集めている人もいますが、結構「6 人集まらずに解散」ってあります。今、6 人集めることの難易度の高さを開発は認識するべき。

他のゲームだと、オートマッチングでしばらく待つだけだったりするんですけど ( DQ10 のパニガルムも、だいたい 10 秒も待ってればボス討伐に必要な 12 人が揃う )、FF11 はそういう仕組み作りをずっとおろそかにしてきており、そのツケを今払っている状態です。

おまP ( おまかせ編成 ) とか実装してる場合じゃなかったんだよ!


FF11 の藤戸 P/D は、試しに公開鯖で自分で人集めてオデシージェールとか、ソーティ Aminon とか、ダイバーw3とか、やってみてください。吉田 P/D は公開鯖で他プレイヤーと一緒に高難易度コンテンツやってますよ。同じ P/D という役職であればやるべきです。
やれば、エアプと言われる事もなくなりますよ。

  • フェイスが強くなればまだワンチャンあるが……

最近のコンテンツだと、プレイヤーが 50 ダメージしか食らってないのに、なぜかタンク(盾)である ArkEV が 3000 ダメージ食らって消し飛んでたりするんですよ。
フェイスが弱すぎて、最近実装されたコンテンツではフェイスがすぐに溶けてしまって役に立たない場面が多いです ( おそらく魔回避が今のプレイヤーよりかなり低いせい ) 。

今はプレイヤーが強化され、コンテンツに行くにも昔より強い装備が必要とされていますが、フェイスは強化されていないため、フェイスは今のコンテンツについていけない存在になってしまいました。

ArkEV をエピオラトリー持ってる魔導剣士のプレイヤーと同じ強さにしろ、とは言いません。ですが、今はプレイヤーとフェイスの強さの差が開きすぎです。
( いま、普通に殴ってたら ArkEV からタゲ奪っちゃう事、多々ありますからね…… )


2013 年当時、「いずれ過疎化していく FF11 で、人を集める事が難しくなっても大丈夫なように実装された要素」であるフェイスですが、それが形骸化しつつあります。

2024 年になり、2013 年当時に懸念されていた「深刻な過疎化」が進行し、パーティ組む事が難しくなりつつあります。
そこで 2013 年に実装したフェイスが役に立つと思いきや、今の FF11 チームがフェイスという仕組みをうまく運用できていないため、うまく機能していないのが現状です。
(低効率なソロ狩りとか、アンバスの低難易度とか、そういう事くらいならフェイスでもできるが、そういう事くらいしかできないので、すぐ飽きる)

プレイヤー離れの一因でもあります。

  • プレイヤーは「なんでもソロでやらせろ」なんて思ってない

以前、今の FF11 プロデューサー兼ディレクターが「プレイヤーはなんでもソロでやらせろと言っているが、そんな事はさせない」とか極論を言うてましたが、現状を見ろと言いたいプレイヤーが多数でしょう。

「なんでもソロでやらせろとは思ってないが、なんでも 6 人パーティ必須でいいとも思っていない」

今の FF11 は 6 人パーティを組む難易度が高すぎ、2 人や 3 人パーティでも、概ねだいたいのことはできるようにすべきです。
(「概ね」が重要、さすがに最高難易度(マストラやダイバ w3 等)はできなくてもいいが、「だいたいのコンテンツ」は、ある程度装備が揃っているプレイヤー 2,3 人程度いればできるようにならないと、もうキャラクター育成もしんどい状況になってきている)

というかメナスインスペクターとかにいまだ残されている 3 人制限は何の意味があるんだよ!!!!ソロで入れても今さら 11 年前のコンテンツが混雑なんかしないだろ!!!!

「簡悔」か「エアプ」か、どっちかなんでしょう。
プレイしていれば問題点には気付くはず。
(このゲームの P/D は「プレイしてるけど、昔のミッションとかレベル上げ程度しかしてない」とかかも……)

  • 延命がゲームを滅ぼしつつある

数値設定が途方もなさ過ぎなんですよ。そのせいで、できる気がしない。結果、やらないコンテンツになるので、コンテンツが存在してないのと同じになる。

マスターレベルについても、ジョブポと同程度であればできるかも、と思ってやってたかもしれません。
実装コンセプトが「現代のヴァナ・ディールにおける、以前で言うレベル上げ的なコンテンツ」、つまり FF11 のメインコンテンツに位置づけられているはずなのに、やっていない人 ( もしくは、ちょっと上げてやめた人 ) が相当多いという状況に危機感を覚えるべきです。
「これマゾすぎ、自分には無理だ……」
ミシックも作った現役勢ですらこんな事言うてますよ!
マスターレベルに延命効果出てないですよ!

( 私は一応 1 ジョブだけ ML6 まで上げましたけど、この後の必要ポイントを見て絶望してそこで止め、今の FF11 は自分のようなプレイヤーはお呼びでない事を理解しました )

リカバリーに何時間もかかるデスペナの実装も、開発の頭が 22 年前から進歩していないというか、今は 2024 年だという事を知るべきです。FF11 の P/D は、今はまだ昭和だと思っている可能性があります。デスペナのせいで気軽にコンテンツ行けないですよ。

あと公式放送(「もぎヴァナ」)ってガチでゲーム好きな人しか見なくて、特にコメントするような人って「ロイヤルなお客様」なのですが(これは FF11 公式の呼び方、一般的な呼び方であれば「信者」が適切か)、その中で否定的なコメントが多い状況というのは、末期的だと危機感を覚えるべきです。

このままだと FF11 チームは解散し、FF14 チームが片手間で鯖の維持だけ行うプロダクトになる未来も遠くないです。
( 吉田 P/D の言ってる「FF11 の鯖を閉じる気はない、鯖を開けるだけの状態になっても続けるつもり」って、こういう事だと思うんですよ。FF11 サービスの存続に、FF11 チームの存続は関係ない。現状でもエンジニアとか FF14 チームの人ですからね、FF14 チームで FF11 の運営はできると考えているはず )

まだ、間に合いますよ!

まずは、「延命してればユーザーは課金してくれる」という考え方を改めるべきです。
もうちょっと、ユーザーに向き合いましょう。