なんと 7,980 円 ( 税込 )、送料込みでも 8,600 円の Windows タブレット!ナンテヤスインダ。もともと液晶タブレット PC が欲しかったので買ってしまいました。
https://iosys.co.jp/items/tablet/windows/arrows/wifi/arrows_tab_q584_h/177112
実際にこの文章書いたり写真撮ったりしたのは先月なんですがなんで今の時期の公開になったんだろう ( 面倒くさかっただけ…… )
- 基本スペック
OS : Windows 8.1 Pro ( 32bit )
CPU : Intel Atom Z3770 ( 1.4 GHz )
RAM : 4GB
Storage : 64GB eMMC
I/O : USB 3.0A / microUSB / microSD
Wi-Fi : 802.11a/b/g/n Bluetooth 4.0
カメラ : フロント ( 200 万画素 ) + リア ( 800 万画素 )
液晶 : 10.1inch 2560x1600 IPS Alpha
重量 : 640g
タブレット : Wacom 製デジタイザ
- 思ってたほど遅くなかった
これ Atom なんですけど意外といけますねえ。
ただ、あくまで「Atomにしては」です。一般的な PC を基準にしてはいけません。Core i7 な PC と比べるとはっきり遅いです。
私が以前触った Atom な PC が「常用がつらいレベルで遅い」だったので、それと比較すると「思ってたほど遅くなかった」だけです。もし PC がこれしかない状態だったら「しょうがないなあ」とか言いながら使っちゃうかな。
たぶんメモリ 4GB あるのでスワップが発生しにくく、eMMC もそれなりの速さで、それが意外と使えるという体感につながってる気がします。
が、期待は禁物。普段使いには厳しいスペックです。4コアと言いますが、コア数が多い恩恵はありません。実際は 2 コアの Core i3 とかのほうがずっと速いです。
- 各種ベンチマーク ( ドラクエとかストレージとか )
ちょっと良い eMMC って感じの数字ですね。多分この「ちょっと優秀」が「Atom にしては速い」体感速度につながってる気がする。まあ……
SSD と比べるとはっきり遅いんですけども!
ちなみにこれはいまこの文章を書いてる PC の SATA SSD です ( 参考用 )。SATA SSD ならこのくらいですよね。さすが eMMC とは別次元で速い。しかも Youtube Live 再生しながらの数字です。
DQX ベンチマーク。軽いことで有名な DQX の、しかも 1280x720 / 標準画質でこれはかなり厳しい数字。ゲームは諦めましょう。
- 搭載 eMMC 64GB ( 表示上 58GB )、フリー領域 20GB
内訳はこんな感じです。
全容量 : 58GB
リカバリ領域 : 20GB
回復パーティション等 : 2GB
OS 等 : 16GB ( Windows 8.1、スワップ領域、付属ソフト等の合計 )
フリー領域 : 20GB
リカバリ領域が 1/3 を占めている!!これを消せばフリー領域が一気に倍増するわけで、できたら削除したいですね……。バックアップとってから削除しようかなあ。
なお付属ソフトはドライバ・ユーティリティ類程度しか入ってないので、大した容量は食っていません ( もちろん Office 等は入っていません )。
上記の数字は Windows の「ディスクの管理」で表示されている数字となります ( 正確には全容量 58.12GB )。
なお Windows 10 にアップグレードしても空き容量の変化はありません ( 意外 )。
- 液晶解像度がなんと 2560x1600 ( WQXGA ) !!
うん、綺麗です。しかも安物タブにありがちな TN でないので、ただ高解像度だけでなく視野角も広く、色むらも無く、発色もきれい。ちょっと 7,980 円の代物とは思えません。
でもどうせ CPU は Atom だし、完全にオーバースペックのような気が……スペックに不釣り合いな高解像度のせいで余計に重くなってるような気が……
- ペンタブレット部分の視差について
この通り、画面端部分になるとちょっと視差があります(ペンで指している部分と、実際に描画されている部分にズレがある)。一応タブレット部分はワコム製 ( Wacom Feel ) なんですが、品質的には中華液タブに近い印象。傾き検知が無い気がする。Cintiq や Wacom Mobile Studio のような品質を期待してはいけない。
画面中央部分は問題ないです。こういう「画面端だけ視差がある」って中華液タブとかによくありますね。それと同じです。まあワコムだからといって過度の期待は禁物……。
- Windows 10 にはできない?
できました。ただネット情報によると、クリーンインストールを行うとタブレット部分が妙な動作をするようです ( Azpainter 使用時、ペンで書こうとするとフリック動作になってしまうとか )。8.1 → 10 にアップグレードするとこの症状は起きないので、もし Win10 で使いたいならばクリーンインストールしないほうがいいでしょう。
Windows 8.1 のまま使い続ける選択肢ももちろんありますが、8.1 のサポート期限は 2023 年までなので注意しましょう。
- タッチペンがまるで 3DS のペン
見た目のチープさが完全に Nintendo 3DS のペン。
ただ超軽いので、プラス要素と考えることもできる……かな……?
一応サイドスイッチはちゃんとついてます。押しにくいですが。
あとサイズが小さいおかげで本体にペンが収納できます(これは素晴らしい)。
ワコムペンだと頭についてる消しゴムはないです。
いちおう、見た目がチープなだけでちゃんとタブレットのペンとして使えます。「コンパクトなわりにちゃんと使える!有能!」とも言えますね。Surface Pro とかと違って電池も要らないですし。
なお右下にある黒いものはケーブルではなく、単なる紛失防止用のヒモです。
- バッテリーについて
バッテリー満充電に必要な時間は 4 時間以上。バッテリー持続時間は、残量 95% のとき、Windows 起動直後だと「残り 5 時間」、しばらく放置(アイドル)した後だと「残り 11 時間」という表示になっています。
あとスリープ中のバッテリー消費量が多い気がします。スリープさせて数日ほっとくとカラッポになってる。寝る前とかは(電源繋いでないなら)シャットダウンしたほうがいいかも。
- Windows 8.1 ? 10 ? どっちがいい?
タスクマネージャ以外のアプリケーションが起動していない状態で、Windows 8.1 だと使用メモリが 0.7GB 程度なのですが、Windows 10 にすると使用メモリが 1.4GB 程度になります。
この機種は特にメモリがカツカツなので 8.1 のままのほうがいいかも……。
- 重心が変
ひざの上に置いて使ってると特に顕著なのですが、キーボードを接続してノートパソコンのように使っているとき、重心が液晶(本体側)にあります。なので使っていてどうしても重心が不安定になります。
ただ、これはタブレット PC の宿命なので、おそらく Surface Pro とかでも同じでしょう。タブレット PC をノートパソコンとして使う限り、我慢するしかなさそうです。
- キーボードがたまに認識しなくなる
中古品なので使い込まれてて接点がアレなのかも。差し直すとうまく行きますが、ちょっと面倒くさい。
- Youtube 動画再生はできる?
可能。720p/30fps の動画再生ができる事を確認済み。だがページ表示が遅く快適ではない。
- ニコニコ動画/ニコニコ生放送の視聴は?
Youtube とおなじ。再生はできるがページ表示が遅く快適ではない。さらに、ちょくちょく一瞬再生が途切れる。要するに Youtube よりすこし重い。
- VLC で H.265 (HEVC) 動画の再生はできる?
5fps くらいになってしまう。音はちゃんと聞こえるが「再生できる」とは言いがたい状態。
H.264 (AVC) は、ドロップフレームは発生しますが結構普通に見えます。
- Office 系のソフトは?
Google Docs は使えるのですが、体感で結構重め。使えますが忍耐力が必要。
オフラインのアプリでは、MS Office はインストールしてないので Libre Office での体感ですが、Libre Office Writer で文字入力していると時々ひっかかりを感じます。あまり快適ではないです。
- 総評
Atom タブレットとしては意外と悪くない!
でも所詮は Atom タブレット。やれる事は限られる!基本的には「分かっている人」向けです。
たとえばお絵かき用タブレットに使うとした場合、CLIP Studio Paint で複数枚レイヤーでガツガツ色塗ったりするのは厳しいと思います。せいぜい、ラフ~下書きまでかな。CPU もかなり非力なので、あまり速く書こうとすると、ペンの描画がおいつかないかも。メモリも少ない ( 3GB しか使えない ) ですからね。Photoshop? まともに使える訳ないですね。