aruto's diary

Since 2003

▼エマ (森薫) /エンターブレイン ビームコミックス

よかった!
このひとの作品は、同人*1の頃からすきだったんだけど、その魅力がますますとぎすまされてる感じ。良いところのエッセンスが凝縮されてる感じで良いです。
何がよいって、コマの運びと雰囲気がよいです。ときどき混じるのがサイレントコミックみたいなシーン。言葉を使わないで動きだけできちんと表現できているところがすごい。そもそも、映画などでは、こういった「会話のないシーン」というのはごくごく当たり前のことなのに、漫画ではそういったものはほとんど見かけない、といった現状のほうが不自然で、「エマ」のサイレントコミック風の表現がところどころ混じっているほうが、本来の形なんじゃないか、と思わせてきます。
欠点は、良いところのエッセンスが凝縮されてるってところがそのまま。。。ようするに、わかんない人には全然何が良いのやら、という作品になってるかもしれない。でも、そもそも作者自身が趣味暴走状態で描いてるみたいだし、趣味が合う人だけ気に入ればいいっていうコンセプトだろうから、それでよいのかもしれませんね。
私としては、これを読まずして今の漫画界を語ってはいけないと思うほどのよいでき。メイド好きもそうでない人も、ぜひ一度手に取ってみてほしいです!

*1:”僕とネリーとある日の午後”とか、”Shirley Medison”とか