aruto's diary

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暗いストーリーが楽しみたいならPS3/Xbox360「ニーア・レプリカント/ゲシュタルト」

クリアするまで他のことする気がおきなくて、何も作業が進みません(他のゲームをちょっとずつ進めてるくらい?)。なんとも珍しい状況ですが、ごくたまにこうなります。数年前にマリみて読んだ時や、Wii朧村正をプレイした時に、こんな感じになった気がします(他にもいっぱいありますが)。
国産RPGは、よく「システムが時代おくれ」「戦闘に時間がかかる」などと批判されますが、これは割とサクサク遊べます。コマンド式を廃してるので、戦闘も退屈しません。いわゆるアクションRPGです。
全体的に、良いぐあいに暗めです。明るくて感動できるハートフルな勧善懲悪のRPG!とか、泣きゲーとか、そういったものが好きな人はまったくなじめないでしょう。
だいたい、主人公が善人なんだか悪人なんだかわかんなくなりますし、自分がやってることも、はたして正しいことなのか疑わしいところです。
逆にいえば、「RPGの主人公って魔物を殺しまくってるけど、魔物にも生活があるんじゃないの?」とか考えてしまう人にはオススメです。むしろ、あなたのためにあるようなゲームかもしれません。
グラフィックは、あまり綺麗なほうではありません。PS3/Xbox360用としてはこんな物だとは思うのですが、アンチエイリアスがかかっておらず、全体的にジャギジャギです。キャラクタはカメラが近くなるとピンボケし、よく見えません。ですが、砂漠、霧に包まれた崖の村、石の神殿、魔物の城、浜辺の街とさまざまな世界があり、世界の広さや冒険感を味わえます。

普通のRPGだと「痛い!けど負けない!」というダウンの仕方だけど、ニーアは「圧倒的な威力の攻撃を受け、己の無力感にさいなまれながらダウン。かなわないと思ってはいても、起き上がらざるを得ない。絶望に立ち向かえ」みたいなダウンの仕方をする。
http://twitter.com/aruto_modoki/status/17415156988

……ダウンの仕方ひとつでこんなに語っちゃうのもアレですが、こんなところにも、ニーアの本質が現れている気がしました。綺麗なほうではありませんが、統一され、すべてがニーアの世界観を表現するための要素としてムダなく組み合わされているのです。

  • ストーリー重視

「ストーリー重視のRPG」というだけで、やや陳腐なイメージを持ってしまいがちな昨今ですが、ニーアは「ストーリー重視なRPGよりも、もっとずっと、ストーリー重視なRPG」です。
普通はストーリー重視といってみ「キャラクタの行動範囲がシナリオによって決定され、台本に沿って行動し、会話する」程度に過ぎません。ただそれだけです。ニーアは、「ストーリー重視」にも関わらず、序盤を除けば行動範囲にほとんど制限はありません。
ネタバレを避けるために具体的な表現を避けますが、たとえばエンディングDは「ストーリー重視のRPGをプレイするより、小説を読んだほうが良いじゃん」と言わせないものになっています。ゲームでなければ不可能な表現です。
そして、キャラが、よく狂います。CERO Dならではのストーリーかもしれません。生き甲斐としてきた物を失うと、人は狂気に支配されることを、まざまざと見せつけられます。美しかったものが、もろくも崩壊し、その姿を失います。人の美しい部分しか見せないストーリーよりは、ずっと、その美しさを実感できることでしょう。
言うまでもなく、きわめて上質な脚本です。本編だけでなく、クエストをあわせて楽しむことで、この緻密に設計されたな世界観を、より理解し楽しめるはずです。しかし、それでもすこし説明不足に感じるかもしれません。設定資料集に掲載されているショート・ショートである程度補完されていますので、そちらをあわせて読めば、疑問点はかなり解消されることでしょう。
エンディングは4種類、すべて見ようと思うとゲームを3周しなければなりません。ですが、2周目からはゲームの後半部分をプレイするだけでよく、レベルやアイテム等もそのままなので、クリアまで短時間プレイするだけで済みます。楽しもうと思えば100時間以上プレイすることもできるでしょう(トロフィーや実績をすべて解除しようと思えば、そのくらい時間がかかってしまうかもしれません)。
PS3Xbox360のどちらでも遊べます。PS3版は日本語音声・日本語字幕で主人公が青年。Xbox360版は英語音声・日本語字幕で主人公がオッサンです。美青年好きはPS3版、筋肉好きはXbox360版をプレイすれば良いでしょう。単に所持しているゲーム機で選んでも、問題ありません。